かつて和紙の生産で栄えた鷲子。この夏祭りには鷲子祇園祭とも呼ばれ、鷲子各6組からそれぞれ「鷲子彫り」が施された豪華な山車や屋台が出る。山車の上には「風流物」と呼ばれる人形が乗る。
写真説明:泉坂下遺跡から出土した人面付き土器(国指定重要文化財)。
江戸中期に京都から巫女中心の神楽として伝えられたが、後に江戸で流行していた火男(ひょっとこ)などの道化役を取り入れた宮毘講神楽へと変貌していった。番外に八岐大蛇退治の無言劇がある。
写真(下段) 伝承版の3分割画面。伝承版は、神楽技術の保存と後継者育成を目的としたもので、3台のカメラで全収録(正面・俯瞰・笛手元)を行い、舞手の動きに死角がでないよう配慮した。また、笛の稽古が舞手の動きに合わせてできるよう工夫した。
●自主製作
★土浦市立博物館企画展にて上映会と講演
帆引き船は出航する前の準備や整備が極めて重要であり、昔から禁漁期の大切な仕事であった。
後継者育成を目的に、帆引き船の管理技術を詳細に記録しその技術を項目ごとにまとめた。
又、帆づくりや網づくりも併せて紹介した。
●製作期間平成24年~28年
★鷲神社・保存会・大畑区より感謝状
※文化庁発注(プロポーザル方式)
写真 6台のカメラで同時収録。そのうちの一台は万灯の真下に設置。
写真 オトリアミ漁
存続が難しいとされる那珂川の伝統的な「サケ漁の技法」を記録した。
この祭礼には「流鏑馬」「馬駆け」と共に稚児が扮する「一つ物」が登場する。現在、一つ物についての民俗学的な解釈には「風流(ふりゅう)説」と「憑坐(よりまし)説」がある。
★教育映像祭優秀賞
地元の節研究家をはじめ多くの節ファンから絶大な評価を得た。
峯岸さんは、茨城県内の那珂川最後の船大工。那珂川の伝統的な造船技術を後世に伝えるため、詳細な映像記録を行った。
右イラスト
底板は、腐りにくい赤身の部分のみ使うため、複数枚の杉板を合わせて1枚の板にする。曲線は投げ墨で付ける。
船を横に流す時、帆の上部左右に取り付けられた「ものぐさ縄」を引き方向を変える。引いた側の帆が受ける風圧が相対的に弱まり、船は引いた方へと曲がる。
★保存会並びに田宮区より感謝状
田宮ばやしは七つの楽曲から構成されているが、神輿巡行の際、曲ごとに演奏される区間と場面が決められている。
★平成24年度教育映像祭優秀賞
関連作品:上記英語版/PR版「奇跡の絹織物結城紬」平成27年(2015)
安島道男(左)の技術
飛田裕造の技術
★大子町漆シンポジウムにて上映
★郷土資料館展示映像
写真 雪入地区の十五社神社祭礼。境内に設けられた大幕の幕内で行われる当家の引継ぎ(トウワタシ)。大幕には「鹿島のことふれ」が描かれている。
Yuki Tsumugi-Its History and Technique-(9分)
火消行列は西金砂神社の小祭礼に神輿の供奉として出場する。火消行列が始まったのは江戸時代中頃の延享2年(1745)と言われ、創始した土岐千角は江戸崎城主土岐治頼の子孫と伝えられている。
「小田野口の火伏せ」(5分)/
「妙蓮寺のお会式(餅柱祭り)」(12分)/
「入本郷のゴダチ」(10分)/「野口館の念仏講」(12分)/
「十二所神社の九頭祭」(12分)/「六字様」(15分)/
「西金砂神社小祭礼・諸沢地区の対応」(43分)
写真 創作料理「陸平発掘丼」。陸平貝塚から発見され、縄文人が食したと考えられる様々な食材を基に考案された。
上山川神楽は江戸の中頃に神職によって始められ、明治に入り順次氏子に引き継がれた。近隣の多くの神社に出向く出張神楽が特徴。
●発注 八坂神社
写真 かつて土屋藩の総鎮守の役割を果たしていた八坂神社。その歴史を今に伝える貴重な棟札が伝えられている。
第1部「那須楮編:栽培から出荷まで」
第2部「西ノ内紙編:その歴史と紙漉きの技術」
写真 楮の皮をアルカリ溶液で煮て糖質などの成分を取り除く。
●製作期間平成14年(2002)~18年
●自主撮影
●常総市風土博物館(坂野家住宅)の展示映像として製作。復元の過程や間取りの解説、建物の変遷等のイラストを用い分かり易く解説した。
製作期間平成14年~18年
●塙世のナラシモチとドンド焼き●羽鳥地区上坪の大同講(写真)●加波山講と加波山の辻祈祷
●ササガミサマと五味田のヨウカまつり●古城の初午とスミツカレ●下谷貝の地蔵講
●酒寄の熊野神社祭礼●高城町の花祭り
●自主撮影
自主的に撮影してきた帆引き船映像をまとめた。船大工の技術や霞ヶ浦から伝播した八郎潟の打瀬船(帆引き船)の貴重な映像が収録されている。
★県立歴史館にて常設放映
建物の創建は明治14年。和洋折衷の構造と意匠が特徴。大正期に大改造が行われたが、水戸の県立歴史館に移築された時、当初の姿に復元された。
●製作期間平成7年~15年
●自主製作
★県立歴史館「漆」の特別展にて上映
男体山のふもとに位置する大子町西金。日本一の品質と評される漆の産地である。秋も深まるころ漆の採取は木の先端にまで及ぶ。
総和町指定無形民俗文化財「柳橋磐戸神楽」-後継者育成用-(2時間)
「72年ごとの大祭礼(東西両金砂神社)、6ごとの小祭礼(西金砂神社)。共に金砂田楽を披露するのが特徴。故に大祭礼を「大田楽」と呼んできた。写真は西金砂神社最後の演目「一本高足」。一本高足は、軽業の所作を取り入れた舞である。
「養蚕」(22分)/「葉タバコの栽培」(25分)/「鮭漁のチンチン小屋」(10分)/「蛇籠づくり」(10分)/「タガラづくり」(9分)/「炭窯づくりと炭焼き」(16分)/「手撚りの茶づくり」(9分) 写真 完成したタガラ。主に堆肥を運ぶ背負子。
●製作期間平成12年(2000)~13年 写真 土浦火工社長北島儀一が考案した煙竜の傑作「ブドウ煙」。元土浦火工の花火師箱守彰氏によっておよそ40年ぶりに再現された。
●自主製作
★茨城県広報コンクール特選
★文科省選定
上記3部作の製作期間平成10年(1998)~13年
★2000年国際風水車学会上映
●自主製作
実用風車の先進的な地域は日本全国で6カ所あり、その一つが土浦近郊の桜川沿岸地域であった。この地域で最初に風車を立てたのがつくば市金田の増山清四郎(明治15年生まれ)であったと伝えられている。大工で孫の弘さんに協力を仰ぎ「増山式風車」の復元に挑戦した。
★文科省選定
船を横向きにし、「つり縄」と「出し縄」上下4本の綱で網を引く操業メカニズムと凧を比較し、その独創性を力学的な視点から紹介した記念すべき作品。
歴史編①椎塚貝塚から信太荘の変遷まで(27分)【★茨城県広報コンクール特選】
歴史編②江戸崎城の謎に迫る(27分)
歴史編③江戸崎を担った商人たち(27分)
歴史編④ふるさとの歴史、それは私たちの誇り(30分)
民俗編 江戸崎の祭礼と伝承(50分)
江戸崎祇園祭ほか町内12の行事収録
写真(上) 江戸崎城址の夕景。(下)オビシャの的には、三本足のカラス(八咫烏)とウサギが描かれている。
★文科省選定
★文科省特別選定
●製作期間平成8年(1996)~平成10年
座敷右奥の小部屋は「産部屋」と呼ばれ、昔は「床がスノコだった」との言い伝えがあった。床の解体時に一部篠竹が発見されたため、「簀(す)の子床」が再現された。
●自主製作
★文科省選定★平成8年度教育映像祭優秀賞
その他の西塩子の回り舞台関係作品
西塩子の回り舞台「組立て記録」(70分)平成19年(2007)/西塩子の回り舞台「平成の大幕づくり」(40分)平成19年(2007)
★文科省選定★平成8年度教育映像祭優秀賞
その他 縄文の人々と植物(15分)/各地の貝塚紹介《短編24本》/上高津考古資料館展示映像《短編40本》全作品製作期間平成3年(1991)~平成7年
●16の祭り収録
茎崎地域の盆綱(表側左下)収録。千葉県の印旛沼から茨城県の霞ヶ浦・牛久沼周辺にみられる盆の行事である。先祖の霊を藁綱に乗せて各家に送り届けるというもので、2015年に国の選択となった。1993年撮影の貴重な映像である。
●自主撮影
★第10回IFHP国際映画祭入賞
出島村の民家・板倉解体復元(ダイジェスト版5分)
上記2作品製作期間(平成3年~平成6年)
●自主撮影
写真 ササビタシ漁。束ねた枝などを沈め、エビが入り込むのを待って引き上げる。網や釣針など人工的な道具を使わない極めて原始的な漁法である。
収録行事
●愛宕さん ●帯解きの参拝 ●正月の準備と初詣
●松引き粥 ●初午 ●百万遍 ●不動講 ●青箸行事
●七夕の馬づくりと迎え盆 ●亥の子 ●おごしん様
●鹿島神社祭礼 ●道陸神 ●犬供養
製作期間平成元年(1989)~平成3年(1991)
★文部省選定
土浦城西櫓は、昭和24年のキティ台風により甚大な被害を受け解体された。残されたていた古写真や礎石等を基に復原された。その記録映像である。
収録行事
●むぎわらの天王様(粟野)
●中貫の明神まつり
●神立の天狗様
●鹿島神社のおまつり
●おことの餅(粟野)
土浦市内の地区単位、家単位で行ってきた祭りや行事を記録したものである。
製作期間昭和63年(1998)~昭和64年
写真 この作品の舞台となった土浦市白鳥町にある富岡家住宅(県指定)。
旧名主の年中行事を記録。見上げるような茅葺屋根がひときわ目を引く。
1.燈芯の歴史 2.燈芯の栽培 3.燈芯の栽培と利用
写真 イ草の表皮を裂き、中のシロを取り出す。このシロが行灯や和ろうそくの芯となる。
昭和30年代頃まで行われていた一連の米作りの再現記録。
他に、落ち葉集め、堆肥づくり、燻炭づくり、節目ごとの農耕儀礼も同時に収録した。
写真は穂からモミを落とす「足踏み式脱穀機」の再現映像。
素材を活用した関連作品 ●『私の見た郷土の年中行事』●『僕たちの祇園と虫送り』 昭和の民俗行事が生き生きと甦る貴重な記録である。右は大岩田坂本家の「トシ棚」。坂本家では正月に神棚とは別に、トシ棚を作りトシガミ様を迎える。